spirare


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ラテン語で「呼吸する」／「生きている」。


生と死。単純に肯定的／否定的にとらえられがちですが、果たしてそうでしょうか。
私はこの十数年身近な人たちの様々な生と死を見てきました。
若くして死んだ友人たち。大病と闘いつづけている人。１００年近い生を最後まで丁寧に生きた人。生まれたばかりのちいさな命。他者を犠牲にしなければ生きてゆけない自分。何が生きている私と死んだあの人を分けたのだろう。
生と死の境界は絶対に越えられないものであるにもかかわらずどこにあるのかわからない。人は生涯をかけて森をさまようようにその境界をぐるぐると巡り続けるのかもしれません。
生きることも死ぬことも本当に複雑で、悲しくて、楽しくて、苦しくて、美しい。
単純な生への讃歌や死への陳腐な感傷ではなく、その矛盾に満ちた迷いを、出口の無い森をさまようというイメージに託して、そのままに表現したいと思っています。／月本ちしほ




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