2009年10月13日(火)から 11月1日(日)まで
営業時間:12:00-19:00(月曜日休廊) 日曜日は17:00まで
作家活動当初からのテーマ 「あらゆるものと小さなひとつのために」 による新作油彩画ほか、 版画作品数点を展示。 大きくあたたかな視点と 無邪気な興味が混在する世界を テーマカラーともいえる 黄色を主体に描く。
河崎ひろみ Kawasaki Hiromi 「seed・連なる」
gallery morning kyoto 4th. Exhibition |
ミクロのさきに広がる、はてしなくいとおしい世界
河崎ひろみの作品は美術館の広さがよく似合う。印象に強く残っているのは和歌山県立近代美術館の10メートル近い壁面(2003年:「たがやすように」with池垣タダヒコ、中川佳宣、原田要)に飾られた「あらゆるものと 小さなひとつのために」。壮観だった。
彼女の持つレンズをとおして、フダン、肉眼では見えない世界にまで入り込むことができた
黄色い世界・・・
羊水の中で感じる太陽の温度 黄色い幸せ
忘れてしまったことが呼び覚まされる
ギャラリーモーニングは美術館ほど広くはないけれど自然なヒカリが注ぎ込む空間。さて彼女が描こうとする世界はどんなふうに再現されるのだろう
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー2009年10月 秋、太陽をいっぱいに受け光合成に励んだハッパが枝から離れて地面に落ちる。カラカラになった一葉。冷えゆく夜露を吸い込んで柔らかに腐敗をはじめる。そして、マルムシが、ミミズが微生物が係わって分解がはじまる。土に返っていく。
深い森の奥の閑かな出来事
目には見えなくて、音も聞こえない。しずかに自然のシステムが稼働する。万枚も重なった落ち葉は、巡り巡って、何回も何日も太陽に照らされながら形質を変える そして、根からふたたび吸い上げられてゆく。いつかの春のために
何回も何回も太陽の周りを回って あらゆるものがへんかして 春 木々は、新しい新緑を輝かせる
ずーっと繋がった途切れのない世界
「あらゆるものと 小さなひとつのために」河崎ひろみのテーマも変わらない
小さな祈りは、鮮明な黄色のなかで、透明感を増してゆく
河崎ひろみ略歴
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