ギャラリー モーニング 現代アートをリビング空間へ。アートのセレクトショップ 
Exhibition sales of Contemporary ART


updated 2018-09-30
印刷用表示 |テキストサイズ 小 |中 |大 |


初個展に花を贈る前に。


新学期。はじめての個展を考えている若者も多い。画廊でも作品を見せていただく。昨日もイラストレータ学科の男子がやって来た。見せてくれたのは大学の課題の提出物ばかり・・・在廊作家さんも、戸惑いの表情。

じぶんの作品の領域

大学の課題から「気づき」を得て、その先に行く。それに気づくのも至難なコトなのか
いっぱいとりすぎの大学、手がまわらないのか?!

「何もやってなかったんですね僕」、彼は帰っていった。でも、半歩進んだ模様だ


新しい入学生達が画廊回りをはじめる
じぶんを発見するために課題に取り組む
じぶんを表現する段階にステップアップする
描きまくる

やりたいことを一通りやってしまうと、何ができるかが、現れる
大学の4年間。ド高い授業料の元を取る学生は少ないのかも知れない
そして、就職してからもデザインのワザを作画の智惠を使って、元を取れるか・・・現場も荒涼とした風が吹いている

じぶんの表現を見つける
ためには
多くを試し
多くを捨てる必要にさえ、せまられる

大学の課題
グループ展
そして
個展・・・


初個展おめでとう。花束がやってくる
でも、「おめでとう」と贈る方は、考えて欲しい
彼らがたどり着き、まだまだ遠くへ行こうとしている道のりを



花は必要ない



画廊へ足を運び
作品と向き合って、花よりは少し高くつくかも知れないけど


作品を購入して欲しい


花はきれいだけど、消えてなくなる。画廊が多くを処分する
画廊には鉢を飾る袴が大量に重なる


作家が生涯の時間を作品に注ぎ込む、表現物を展示する、見ていただき
それをお金に換える
キャンバスを買い、ご飯を食べる。必要なモノはゴーカな花ではない


作品を家に持って帰っていただきたい
それは、画廊の願いでもある
いい物が売れずにアトリエに帰っていくことほど残念なことはない

●●ちゃんの初個展、花屋さんに電話する前に、お菓子屋さんに寄る前に、
プロを目指す作家達のことを、考えてみて欲しい


酸素消費の平等

「1日に消費する酸素の量において人間は平等であるべきだ」  
酸素のもとの平等、ということを考えています。


人間は、何時かは死にます。死ぬということに関して人間は平等。生きているうちにどんな生き方をしようと死に至る。
オイルショックのあと人々は、「モノを大切にしよう」と言い、「バブル崩壊」のあと「心が大切だ」と言い、瞹昧で短絡的な二者択一的思考をくり返し、さらにITバブルを経験し、さらにデフレを実感し、2001.9.11をも体験してしまいました。
21世紀、日本という国で、どんな価値基準を持ったらいいのでしょうか。
そんな事を考え続けた90年代はじめ……頭の中に「酸素消費の平等」という一行がヨギリました。
死ぬ平等と同じように、生きているうちにひとりの人間が消費する酸素の量において、平等であるべきだという価値基準。
からだの大きさの違いや寿命の違いはあるけれど、人間1個体において消費する酸素の量は地球規模から考えると許される範囲。しかし、私たちは、それ以上の酸素を浪費しています。
40年間成長し続けてきた黄金の島ジパング。私たちの先達が作り上げた幸せの実像。
汚れた空気を吐き出し、世界を走り回る多数の自動車。食べる以上に、獲られて冷蔵庫に山積みされた魚。ティッシュペーパーと札束に変身した東南アジアの緑の山。干上がった地下水脈と汚れて吐き出された工場排水が流れる川、そして海。環境ホルモン、ダイオキシン……
「1日に消費する酸素の量において人間は平等であるべきではないか」と問いかけることによって、行動に別の視点を与える。



朝起きて食事を作る。ガスを使う。電気をつける。水を使う。出勤するとき電車に乗る。車に乗る。会社でクーラーや暖房に電気を使い、生産時に大量の水が必要なシリコンチップ入のマシンをつかって生活の糧を稼いでいる暮らし。
世界規模で考えると、自分に割り当てられた以上に、酸素を使っていることはまちがいないようです。
ヨーガや密教、修験の修行をしている人達は、高地で息を整え、少量の酸素で体のパワーを引き出し、人間としての燃費を高める生活をしています。彼らは何を知っているのか? 何に気付こうとしているのか……?
私の世代はどんな明日を作るのか。そのために仕事や生活をどんなふうに見直すのか。
理想論ですが、頭の片隅に「安全弁」のように置くようにしています。
地球の資源は、先祖から与えられたものではなく、子孫に引き継いでいくものだという大原則への理解者が増えています。新しいタイプの考える消費者です。地産地消やいいものを長く手入れして使う、自然との共存などの考え方も大きく育っています。
先進企業ではすでに99%リサイクルによるモノづくりというテーマを掲げて製造やビジネスに取り組んでいる企業もあります。
「未来」にはたらきかけるために。そして、目前の仕事や生活を通して今までと違う視点を持つためのヒントとして「1日に消費する酸素の量において人間は平等であるべきだ」という一行をデザインという道具で、加工しながら仕事をしていこうと考えています。